10年後、笑ってる?の罠
数年前に同僚が会社を辞めた。
理由を教えてもらうと、「今のままだと10年後に笑ってる自分が想像できない」との事。
退職後は歩合制でセールスの仕事をすると言っていた。
1年くらいして再会したその人は、「暇すぎて」と苦笑い。
暇すぎるのが続くと、10年後には苦笑いさえできないのかもしれない。
昨年知人が起業すると言って一流企業を辞めた。
LINEに「10年後笑ってる自分に会いたいから、怖いけど決断しました。」と書いてあった。
1年後、仕事が激減したらしく「もう、鬱かもしれない」というLINEが届いた。
二人とも、会社を辞める時には純粋に「今のままじゃダメ」と思ったんだろう。
「10年後の自分が笑っていられるように」という言葉を使うのは、何かの本で流行ったんだろうか?
それを聞いた周りの人たちは「10年後かあ‥。確かにこのままじゃダメかもな。」と思い、別の道へ勇ましく進む誰かを眩しい存在に感じたり、焦ったりするのかもしれない。
しかし、ダメかもしれない場所に止まることもまた勇気なのだ。
新しい道で頑張ろうとする人たちの事はもちろん応援したいが、
与えられた場所で咲こうとする人もまた美しいと思うのだ。