パンが美味しく焼けない理由
同僚があまりにも「オススメ!」と言うので、6年ほど前にホームベーカリーを買った。
パンに使う小麦粉が”強力粉”であることすら知らなかったわたし。
富澤商店に行って、ずらりと並ぶ小麦粉の中から”手作りパンにオススメ”と書かれたものを適当に選んだ。
いざ焼いたパンは素晴らしく美味しかった。
そのうち、レーズン入りを試したり、アマゾンで米粉パン用ミックス粉を買って米粉パンを作ったりもしたが、どのパンもなかなかの出来だったと思う。
しかし、ある時近所に出現した一軒のパン屋さんのせいで状況が変わる。
そこで売っているパンはわたしがホームベーカリーで焼くパンとは次元が違った。
香りも、ふんわり加減も、口の中に広がる小麦の風味も、ずっとずっと上なのだ。
仕事が忙しかったこともあり、わたしはホームベーカリーでパンを焼くのをやめ、そのパン屋さんで食パンを買うようになった。
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ある時、スーパーで強力粉が安売りされているのを見つけた。
「久しぶりにパンでも焼いてみるか」とその小麦粉を買った。
すると、焼きあがったパンが美味しくない。
「何か分量を間違えたかな?」と思ったが、何度焼いてもやはり美味しくできない。
見た目は何の問題もなくふんわりと焼きあがるのだが、味に深みがないのだ。
そしてやっと気がついた。
「そうか、小麦粉が大事なんだ。」
美味しいパンに慣れてしまうと、普通のパンがどうしても物足りなく感じる。
失敗するとリベンジしたくなる性分のわたし。
また、富澤商店で美味しいパンが焼ける小麦粉を買ってこよう。